「映画“仁義なき戦い”情熱が革命を生んだ」
BSのアナザーストリーズの再放送は『仁義なき戦い』
いやぁ、撮影秘話等色々興味深く観ました。
綿密な取材。 深作監督のこだわり。 それに応える(反発しつつ?笑)スタッフ。 ギラギラと個性的な芝居でぶつかり合う役者陣。
このシリーズの代名詞「手持ちキャメラでの撮影」も3人掛かりで撮影してたんですね。 3人であのスピード感を出すんですからこれは大変そうだ…。
『広島死闘篇』でのストーリーで、千葉真一演ずる大友勝利役は元々北大路欣也が演じる予定であり、北大路欣也演ずる山中正治役は千葉真一が演ずる予定だったのに、初日に北大路欣也から配役変わってくれと言われたそうです。 台本も完全に覚えていて役に入り込んでいたので変更に難色を示していたのに長時間説得されて「これはオレしかない」と、やる気になったとか。 今までの役柄から全く印象が変わるのには「目」が特徴なので、それを隠す為にサングラスをずっと掛けるようにしたとか。 千葉真一も、このインタビューの最初は普通の感じでしたが、その頃を思い出して段々熱が入ってきたんでしょうかねぇ。 最後の方は目付き・喋り方がかなり熱くなっていたのが印象に残る。インタビュアーにグッと身を乗り出す感じでした。
川谷拓三が売り出していくストーリーも興味深かった。 端役にも深作監督は「前を出ろ。遠慮するな」と言っていたとか。 『代理戦争』での西条勝治役も最初は別の役者で決定していたのが急遽抜擢されて助監督から5日で役を作り上げることを指示されたそうです。 助監督の当時のことを話していましたが、 ・役柄がカチッと決まらないように台本は覚えさせない。 ・役の履歴書を書かせる(これはなるほどと。ワタシも噺の登場人物の履歴書を書こうと思ったくらいです) ・台本を渡し、相手のセリフも覚えさせる。 ・セリフを棒読みで言わせて固めないようにする。等々。 こうやって短期間であの役を作り上げたんですねぇ。 ポスターに自分の名前が初めて出て「死んでも良い」と大喜びをしていたと奥さんがインタビューで喋っておりました。 ホントに嬉しかったんだろうなァ。 「今生きてたら毎日(作品を)観てるんと違いますか」と奥さんが言ってましたが、そこまで思い入れのある作品なんでしょうね。
「電柱一本。犬一匹でも写っていれば主役なんだ」という深作監督の言葉も心に響きました。 主役も端役も関係無いというワケですね。
若い頃(当時42歳)の深作欣二を初めて見ましたが、なかなか良い男ですね。 役者さんみたいで少々ビックリ。
う~ん、また『仁義なき戦い』シリーズが観たい。 今、頭の中でテーマ曲が鳴り響いております(笑) ちょっと前まで『大番』シリーズのテーマや『しいのみ学園』の歌が流れてましたが。大分違う(笑)
『仁義なき戦い』シリーズでは加藤武さん演ずる打本昇が一番好きなキャラなので打本昇のこともやって欲しかったなぁなんて勝手に思っております。