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新文芸坐「検証日本映画Vol. 16 成瀬巳喜男 静かなる、永遠の輝き」 『稲妻』『おかあさん』『あにいもうと』『銀座化粧』


新文芸坐「検証日本映画Vol. 16 成瀬巳喜男 静かなる、永遠の輝き」へ。 『稲妻』『おかあさん』『あにいもうと』『銀座化粧』。

会があったりした関係で今回は短めの感想を連続で(笑)

『稲妻』 どうしようもない(?)家庭環境だった高峰秀子の下宿先隣に住んでいる根上淳・香川京子兄妹がまた絵に書いたような爽やかさで凄いギャップ(笑)。 「山育ちですか?目が綺麗ですから」と根上淳に言われはにかむデコちゃんの表情が可愛い。 浴衣・縁台将棋・蚊取り線香・夕立・花火・ぶどう・さるそば(引越そばも)・すいか。そして雷鳴等夏の風情が良く出ている作品。

『おかあさん』

2月に新文芸坐で観て再見。 良い映画は何回観ても良いですね。 ワタシは成瀬作品でこれが一番好きかも。 香川京子が岡田英次にウインクしたり、ペロッと舌出したりするのがキュート過ぎる(笑)。 田中絹代も子どもを思う母親役にハマります。 子役も良いんですよねぇ。 妹が親戚の家に預けられる時に、壁に貼ってあるお母さんの似顔絵を取りに戻るシーンでは思わず涙が出る。 じんわりと温かさが伝わる佳品。 これは何度でも観たい。

『あにいもうと』 京マチ子と久我美子は姉妹でもまるっきり違うというのが言動や衣装で明確に浮かび上がってきているなぁと思いました。 京マチ子が浴衣姿で寝ている姿は何とも言えず妖艶。 しかし凄いポスターね(笑)。 こんな荒っぽい森雅之も好きです。 浦辺粂子も良い味を醸し出しておりました。 かき氷・ラムネ・日傘・浴衣・スイカ・川遊び・井戸の水を頭から被る等この作品も昔の夏の暑さがよく出ているなぁと思いました。

『銀座化粧』

田中絹代は戦後すぐの時代を夜の蝶として懸命に生きるシングルマザーを嫌味じゃなく、そして不幸っぽなくカラッと演じているのではないかと。 香川京子は正に一輪の花。 花井蘭子は少々図々しくあざとい友人役。こういう役どころ珍しいかも。でも嫌味になりませんね。 未練がましい三島雅夫・朴訥な堀雄二・ヒヒ親爺な東野英治郎・下宿先の人情味溢れる夫婦柳永二郎と清川玉枝等好配役。 田中春男は若旦那然として趣味の良い着物と羽織等様子が良く驚く。唄はヘタだけど(笑)。 古い銀座の風景を観られるのは貴重。4丁目の交差点を都電が走っている等は隔世の感でしょうね。 路地裏の使い方が効果的で印象に残る。

いつもより随分短い文章だなぁ(笑)

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